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透明で目立たないマウスピース型矯正装置のインビザライン。
従来のワイヤー型矯正装置に比べて審美性が良く、かつ、他のマウスピース型矯正装置に比べ症例の適応範囲も広いことから、近年、インビザラインを治療メニューに導入する歯科クリニックが全国に拡大中です。
ここでは、昨今の注目度が非常に高いインビザラインについて、様々な側面からその特徴を見ていきたいと思います。
他の矯正法と比べて多くのメリットがあるインビザライン。特に、通院・治療の負担が大幅に軽減できることは、患者にとっての最大のメリットとなるでしょう。一方でインビザラインにもデメリットがない訳ではありません。ここでは、インビザラインのメリット・デメリット、向いている人などについて解説します。
インビザラインに比べて症例の適応範囲は狭いものの、比較的リーズナブルな価格で受けられるマウスピース型矯正として人気のアソアライナー。ここでは、アソアライナーとインビザラインとの違いについて、メリットやデメリットの側面からチェックしていきます。
インビザラインの費用は相場が80万円から110万円、平均すると95万円ほどになります。
インビザラインは審美治療になるため保険適用外です。また、治療内容も範囲や歯の状態で違いますし、治療する歯科医院によっても費用は変わります。
さらに歯科医院によって、費用項目がセットになっているところとモニタリング費用やシミュレーション費用は別途必要など料金設定が異なるところがあります。
ですので、例えば50万円でインビザライン治療ができるという病院があっても、費用項目をしっかり確認しないと逆に高くついてしまうこともあるため注意してください。
インビザライン治療は、「初診でのカウンセリング」→「精密検査」→「診断と治療計画の説明」→「お支払い」→「治療開始」→「最終確認」→「メンテナンス」の7ステップ。
個人差もありますが、約1年半から2年で治療は終了します。治療終了後は保定用のマウスピースやリテーナーを装着し、改善した歯並びを維持させます。半年から1年ごとに通院しながら噛み合わせのチェックを行ってもらい、問題がないようでしたら夜だけの装着へと進み、保定も完了という流れとなります。
インビザラインの効果は、インビザライン治療を行った世界400万人以上の臨床データを分析して治療結果をシミュレートする最新鋭のコンピューターシステムや、矯正歯科医師の専門知識と経験、実績などによって決まります。また、治療がどれだけ進んでいるか定期的に確認できるインビザラインなら、長期治療も前向きに進められて効果的。
ただし、治療計画や治療結果は、矯正歯科医師によって大きく異なるのが現状です。クリニックを選ぶ際は、歯科医の実績や症例数などの確認を行うことをおすすめします。
インビザラインは、マウスピースを使った矯正方法です。歯科矯正の種類には、そのほかにもワイヤーとブラケットで歯を圧迫するワイヤー矯正や、ワイヤー矯正を歯の裏側に装着する裏側矯正があります。
基本的に、どの方法にもメリットとデメリットがあるため、自身の予算や希望に合わせて適切な方法を選べるようになることが大切です。ここでは、大きくわけて3種類ある歯科矯正の種類を紹介しつつ、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。インビザラインが自分に合っているかどうかを検討する際、ぜひ参考にしてください。
歯科矯正の種類3つとそれぞれのメリット・デメリットをチェック
インビザラインはマウスピースを装着するだけで歯を移動させられるため、手軽な矯正治療として人気があります。しかしすべての患者さんにインビザラインが適用できるわけではなく、なかには他の治療手段と組み合わせたり、インビザラインが不可とされたりするケースもあります。
歯の噛み合わせは患者さんによってさまざまで、不正咬合や反対咬合など、患者さんの口の中の状態・スペースの広さに応じて歯の向きも大きさも異なります。
ここでは、インビザライン治療ができないとされる6つのケースについてピックアップしました。これからインビザラインを受けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインをしているとき、食事でどんなことに注意しなければいけないのか気になっている方もいることでしょう。
インビザライン治療を行っているときは、硬いものや粘着性の高いもの、着色しやすいものを控えたり、食後の手入れを怠らないよう気を付けたりする必要があります。
ここでは、インビザライン中の食事の注意点について詳しくまとめました。これからインビザラインを受けることを検討している方はぜひチェックしてみてください。
インビザラインを紛失してしまった場合、再作製は可能か気になっていたり、なくしてしまった場合の対処法を知りたいと思っていたりする方もいるのではないでしょうか。
インビザラインを紛失してしまった場合、再作製してもらうことが可能であり、費用は歯科によって異なりますが1~3万円ほどが相場となっています。
ここでは、インビザラインを紛失したときの対処法について詳しくまとめました。これからインビザラインを受けることを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
矯正治療後、歯の位置が元に戻ってしまう「後戻り」。防ぐには、マウスピース型の保定装置を一定期間装着しなければいけません。インビザラインは、矯正治療の方法が保定装置と同じマウスピース型で、取り扱いに慣れていることから、保定装置の装着不足による後戻りは起こりにくいです。しかし、歯周病などの原因で後戻りすることはあります。後戻りさせないためには、決められた保定期間を守ることに加えて、歯のケアが大切です。
インビザライン治療でも、抜歯が必要なケースはあります。顎の大きさに対して歯が大きい場合や親知らずが生えている場合、上顎と下顎のバランスが崩れている場合などです。抜歯をすると、歯を大きく動かせます。重度の八重歯や乱杭歯でもマウスピースでの矯正が可能です。しかし、抜歯は、健康な歯を抜いてしまう行為。抜くと元には戻せません。噛む機能に問題が生じる可能性もあります。医師とよく相談し、納得してから治療を受けましょう。
「医療法人明察会 名古屋広小路ナオキ歯科室」に勤務する渡邉裕紀先生にインタビューした内容をまとめています。矯正治療の内容から、ワイヤー矯正・マウスピース矯正の特徴、抜歯矯正や非抜歯矯正のポイントまで、知っておくと役立つ情報を掲載。矯正治療後のメンテナンスの方法についても紹介しているので、矯正治療前に目を通しておくと自分に合った治療法を選択しやすくなるでしょう。
インビザラインは自由診療で保険が利きませんが、医療費控除の対象にはなります。審美目的ではなく、機能面で問題があると診断されるケースでは、医療費控除で還付金を受け取ることが可能に。医療費控除は所得控除制度であり、医療費が10万円を超えた場合に適用されます。世帯の医療費を合計して医療費控除に含められるので、領収書は必ず保管しておくことが大切です。医療費控除で還付金を受け取るには、確定申告が必要となります。
インビザラインの治療に入る前には、虫歯や歯周病の治療が必要です。治療による影響で歯型が変わるリスクがあるので、歯型を取る前に治療を済ませておくと良いでしょう。万が一、治療中に虫歯になった場合は、虫歯治療を行ってからインビザライン治療を再開することになります。治療期間が長引いたり、大きく歯を削ったりする場合は、歯型をとり直して再作成が必要なケースもあります。歯のお手入れの仕方や食生活を見直して、虫歯リスクを低減させることが大切です。
インビザラインで矯正できる歯並びとしては、上顎前突・下顎前突・叢生・開咬・空隙歯列の5パターンです。上顎前突は出っ歯とも呼ばれており、上前歯が前に出ている状態となります。下顎前突は反対咬合や受け口と呼ばれる状態で、下顎が上顎より前に出ています。叢生は八重歯や乱ぐい歯が該当し、歯が重なり合っている状態です。開咬は前歯が閉じず、過蓋咬合は噛み合せが深くなっています。空隙歯列はすきっ歯と呼ばれる状態で、いずれもブラッシング不足になりやすい歯列だといえるでしょう。
インビザラインは日常的に手入れが必要で、最低でも毎日1回は水洗いが必要です。メンテナンスを怠ると、細菌が増えるリスクが高まります。週1~2回を目安に洗浄剤を使用すると良いでしょう。歯磨き粉は研磨剤で傷つく恐れがあるので、使用するのに向いていません。また、水ではなく、高い温度で洗う場合は変形するリスクがあるので気をつけてください。洗った後は、完全に乾かしたうえで保管すると、細菌の繁殖を防ぐことができます。
インビザラインでは、独自のシステム「クリンチェック」を実施して、治療計画を立てます。治療経過のシミュレーションができ、治療イメージを術者と患者で共有できるのがクリンチェックのメリットです。歯科医のイメージだけで治療を進めることがないので、治療のズレや終了時のトラブルが防げます。状況や希望によって、治療計画の変更・追加も可能。適切な治療計画を立案してくれるシステムです。クリンチェックについて詳しく説明しています。
インビザラインは器具が目立ちにくいため、治療中の見た目を気にする人も取り組みやすいことから人気のある矯正治療のひとつです。しかしインビザラインはまれに失敗してしまうことがあります。インビザラインで歯列矯正を成功させるためには、失敗例を知り、同じことにならないよう対処することが大切です。こちらの記事では、これからインビザラインの矯正治療を検討している人に向けて、インビザラインの失敗例と予防策について詳しく解説しています。
歯列矯正治療全般にいえることですが、インビザラインの装着時に痛みを感じる人は少なくありません。インビザラインは24時間つけていなければならない装置ではないので、適切な処置をすることで痛みを緩和することができます。インビザラインの治療を妨げることなく痛みを緩和するには、痛みの原因を把握してその原因に合った対処法を取ることが有効です。本記事では、インビザラインの装着時に痛みを感じる原因と、その対策方法について詳しく解説しています。